ONE SAUNA

talk about kupu sauna|STORY01 国産材の課題から、サウナという答え マルニ木工×ONE SAUNA の出会い

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talk about kupu sauna|STORY01 国産材の課題から、サウナという答え マルニ木工×ONE SAUNA の出会い

きっかけは「サウナが好き」のひと言だった。国産の針葉樹を活かしたい家具メーカーと、地産地消のサウナブランド、そしてフィンランドのサウナ文化を知るプロダクトデザイナー。3つの想いが重なり、「木工から生まれるサウナ」という新しい挑戦が始まりました。

ーーーまずは、みなさんの出会いと、このプロジェクトが動き出したきっかけを教えてください。

山中(マルニ木工):

揚松さんとは最初、ウチの会社のウェブサイトのリニューアルでお会いしたのが始まりでした。その打ち合わせの後でご飯を食べながら酒も入ってちょっとフランクな話ができるようになって、揚松さんが「実はサウナのビネスをやっていて」と。僕もサウナが大好きだったので、そこから一気に話が盛り上がりました。


揚松(ONE SAUNA):

そうでしたね(笑)。本来はマルニ木工さんのウェブのお仕事からのスタートでしたが、気づいたらずっとサウナの話をしていましたね。

山中:そんな中で「この人と一緒ならサウナを“ちゃんとしたビジネス”として考えられるんじゃないかなって」と思ったんです。


今、日本の家具メーカーは我々に限らず、海外から木材を輸入してるところが多いんですね。広葉樹、オークとかウォールナットとか。そういったものがいろんな社会環境の中でものすごい値上がりしているのもあって、このまま海外の木材を使って家具を作り続けていくのが本当にこの先もできるんだろうかっていう懸念がとても高まってると。


少し前にG7が広島であった時に広島県産材の檜を使って特注テーブルを作らせていただいたんですね。その頃からもっと国産の針葉樹を使って物作りしてもらえませんか?とか、もっと積極的に活用してくださいよという声が自治体とかいろんなところが高まってきて。

ーーー国産材の問題意識というのは、もともと強かったんですか?


山中:針葉樹っていわゆる杉、檜が主ですけど、日本の国土6割がほとんどその杉、檜。そういう環境はもちろん理解してますし、ただやっぱり柔らかいので、なかなか、じゃあわかりましたってすぐ家具には使えないっていう課題をなんとなくぼんやりと頭にあって。「国産の針葉樹をもっと活用してほしい」と自治体からも言われるけれど、家具だけでは解決できない。そこにずっとモヤモヤがあったんです。


ーーーそこに揚松さん、ONE SAUNAとの出会いが重なった?


揚松:僕らONE SAUNAも、「地産地消の国産木材を使ったサウナづくり」を掲げてスタートしています。


地元・宮崎でも杉材の活用が課題になっていて、災害リスクにもつながっている。地元の木で、ちゃんと価値のあるプロダクトを作りたい、という想いがありました。だから、マルニ木工さんの「国産針葉樹をもっと活かしたい」という話を聞いたときは、「同じ課題でつながれる」と感じました。


もう一つの狙いとしては、ONE SAUNAってこれまで良くも悪くも建築の一部として扱われることが多くて、ディテールやデザインがラフなままのことが多かったんです。

そこにマルニ木工さんの「美しい加工技術やデザイン」が入ったら、絶対面白くなるだろうと前から妄想はしていました。


ーーーデザイナーとして、熊野さんはどのタイミングで巻き込まれたのでしょう?


熊野(デザイナー):ある日、山中さんから突然電話がかかってきて、「サウナ好きだよね? サウナ作らない?」と(笑)。


サウナをデザインしたい気持ちはずっとあったので、即答で「やります」と言いました。ただ、その時点では「マルニという家具メーカーの中で、サウナがどういう位置づけになるのか」は全く分かっていなかったんです。世界的に評価されている“マルニコレクション”と同じブランドの中にサウナが入ってくる。その重みやプレッシャーは感じましたね。


山中:揚松さんとサウナの話で盛り上がった次の日にじゃあデザイナー誰にお願いしようかなって思った時に、もう真っ先に浮かんだのが熊野さん。


Jasper Morrisonさんのアシスタント時代から長い付き合いで、「いつか一緒に仕事したいね」と話していたんです。その彼がフィンランドで暮らし、サウナ文化を体感している。ONE SAUNAさんは日本のサウナ文化を牽引してきたブランド。「この3者が組めば、今までにないサウナができる」と思えたのが、プロジェクトのスタートでした。国産の吉野檜を森から直接買い付けることができたことも大きかったです。

揚松:僕個人としては、プロダクトデザイナーという方とお仕事をするのが初めてだったんです。いわゆる建築の方とか建築の内装デザインの方とか、そういう方々とはもちろんご一緒したことはありましたが。なので、ラフのデザインとかが上がってきた時にはめちゃくちゃワクワクするな、と思いながら仕事してたのと、実際出来上がっていく過程でディスカッションとかさせていただくのがとても楽しかったっていうのがすごくありました。


熊野:ありがとうございます(笑)。


山中:僕の仕事は、このチームが一番良いバランスで機能するように場を作ること。我々の木工の技術、ONE SAUNAさんのサウナの哲学、フィンランドのサウナを知るプロダクトデザイナーの視点。それぞれの強みを持ち寄ることで、kupu saunaは始まりました。


STORY02-side of ONE SAUNAへ続く。


■PROFILE

熊野 亘

プロダクトデザイナー。2001-2008年にフィンランドへ留学、帰国後Jasper Morrison氏に師事。2011年にデザインオフィス“kumano”を設立し、環境、機能性、地域性など、背景のあるデザインをテーマにNIKARI、CAMPER、カリモク家具、天童木工などの国内外のメーカーとプロジェクトを手掛ける。2021年にスイスのローザンヌ州立美術学校(ECAL)にて教鞭をとり、同年秋より武蔵野美術大学准教授に就任。

https://watarukumano.jp

株式会社マルニ木工 代表取締役社長
山中 洋

1971年生まれ。1994年明治大学商学部を卒業後に渡米。1998年米国オールドドミニオン大学経営大学院を卒業後に帰国し、1999年株式会社マルニ(現 株式会社マルニ木工)に入社。入社後まもなく英国の提携工場にて家具製造の基礎を学ぶ。帰国後は営業職を経て社内の様々な機能改革に従事し、「MARUNI COLLECTION」、「MARUNI60」等、外部デザイナーとの企画を積極的に推進。ブランド戦略や商品企画、セールスプロモーションの構築に携わり現在に至る。2021年株式会社マルニ木工代表取締役社長に就任。2015年家具の修理を専門とするグループ会社の株式会社マルニファニシング代表取締役社長に就任。

https://www.maruni.com/

株式会社Libertyship 代表取締役
揚松 晴也

1986年宮崎県生まれ。航空整備士、調理師、アラタナ、ZOZOグループでのEC事業部長などを経て、2019年に独立。 グローバルECやWEBメディアのコンサルティングを行う一方、地域資源を活かしたライフスタイル事業を展開。国産サウナ「ONE SAUNA」のローンチや、「AOSHIMA BEACH PARK」の運営等を手掛ける。 2024年より宮崎交通と提携し、「こどものくにビルドアッププロジェクト」を始動。「AOSHIMA PICNIC CLUB」としてグランピング施設やベーカリーレストランを有する、宮崎の新たなランドマークづくりに取り組んでいる。

https://libertyship.jp

Photos:Norio Kidera 
Edit:akira yamamoto

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