サウナ開業前に知っておきたい安全性の話。消防法について解説

サウナ室内を温めるためのサウナストーブには、電気やガス、薪といった熱源を使用します。こうした熱源は事故や火災の恐れがあり、しっかり安全性を確保することが欠かせません。こうした熱源に関する安全性の基準として設けられているのが消防法です。
今回はサウナ開業前に確認しておきたい安全性の話として、消防法について解説します。
サウナの安全性確保に欠かせない消防法の知識
消防法とは建築物を設置する際に、火事の予防や万が一火災が発生した場合の被害拡大を防ぐための法律です。
サウナでは室内を温める際に熱源を使用するため、安全確保の観点から消防法を遵守しなければなりません。熱源はサウナストーブの種類によって電気やガス、薪などさまざまですが、いずれも誤った使い方やメンテナンスを怠ると事故や火災につながります。
サウナ開業を目指す事業者にとって、利用者の安全を守ることは責務です。開業前には専門知識に長けた施工業者への相談や、自分達で消防法に関する情報をしっかり収集するなどして設計や施工を進めていきましょう。
なぜサウナの安全性に注目が集まっているのか
サウナ人気の影響を受けてサウナを導入する施設が増えています。その一方で問題となっているのが、粗悪なサウナの増加や安全管理意識の低下です。
例えば、
- 安価な海外製のサウナを購入したものの、実際の商品は日本の消防法基準を満たしていなかった
- サウナへの知識が乏しい事業者に設置を依頼したため、消防法に違反していた
といった事案は多く聞かれます。サウナは一歩間違えれば重大な事故につながりかねません。安心・安全があればこそ、快適なサウナ環境が整います。あらためてこの機会に、サウナの安全について認識を深めていきましょう。
消防法で設けられているサウナの安全基準
では消防法ではサウナに関して、どのような安全基準が設けられているのでしょうか。
消防法では安全を守るため細かな決まりが設けられていますが、特に熱源となるストーブに関してはさまざまな要件が定められています。具体的にはストーブと周囲の可燃物との距離(離隔距離)が重要です。壁や天井、床や装飾品といった引火の恐れがあるものとストーブの距離をしっかり離しておかなければなりません。
またストーブ本体も日本の安全基準を満たしている製品を使用する必要があります。ここでは大きく、電気ストーブを使用する場合と、ガス・薪ストーブを使用する場合の安全基準の一例をご紹介します。
※消防法は利用者の安全を守るため、状況にあわせて法律の改正が実施されています。また自治体によっては独自の取り組みを定めている場合があります。実際にサウナを設置する場合は、最新の情報や自治体の条例をきちんと確認し、信頼のおけるサウナ事業者を選ぶようにしてください。
【電気ストーブ】
・サウナの熱源は、壁、床等に堅固に固定する
・サウナ室には、異常に温度上昇したときに自動的に電源を遮断できる自動停止装置を設ける(自動停止装置の温度検出には、温度ヒューズを組み込む)
・温度調節器及び温度過昇防止器は、サウナ室の床から天井までの高さの概ね 2/3 以上の位置に取り付ける
・ファンを用いるサウナの熱源は、ファン停止の際に熱源の電源を遮断することができる装置を設ける
・サウナ放熱器には容易に人が触れることができないような囲いや柵等を設ける
など
【ガス、薪ストーブ】
- ガス・薪を使用した熱源は床に固定する
- 排ガスや煙が漏れないように、耐食性・耐熱性のある放射管を用いる
- 燃焼排ガスや煙は室外へ出すようにする
- 機械室の内装には不燃材を使用する
- 屋内の電線には、M1ケーブルをはじめとした耐湿性・耐熱性を備えたものを使う
など
テントサウナに消防法は適用されるのか?
さて近年ニーズが高まっているテントサウナですが、事業用にテントサウナを使用する場合、消防法は適用されるのでしょうか。
結論から述べると、一般的にテントサウナは建築物とみなされないため、消防法は適用されません。しかし消防法が適用されないからといって、安全の確保や対策を怠ってよい訳ではありません。サウナを提供するなら、お客様の安全を確保するための対策やオペレーションの構築は事業者の責務と言えます。
また自治体によってはテントサウナの利用に関しても条例を設けている場合があります。イベントの開催や商用目的でテントサウナを設置する場合は、最寄りの消防署や自治体への確認を行っておくと安心です。

日常的にサウナの安全性を保つための取り組み
最後に消防法以外にも日常的にサウナの安全性を保つための取り組みをご紹介します。
サウナ機器の動作確認や万が一を想定した対策を検討しておく
サウナの安全性を保つための取り組みとして、日常的なサウナ機器の動作確認が挙げられます。例えば、
- 運転・停止スイッチの動作確認
- 温度調節器の動作確認
- 設定温度の確認
といった機器の安全確認や事故や火災を予防するための取り組みは大切です。
サウナのメンテナンスや修繕をこまめに実施する
サウナ周辺に加熱物を置かない、日常的なメンテナンスや修繕作業をこまめに行う、といった基本的な対策を徹底することも安全確保に繋がります。こうした確認項目をリスト化して、毎日決まった時間にチェックするようオペレーションを組んでおくと効果的でしょう。
その他にも、万が一事故や火災が起きたときの対策も検討しておきましょう。
- 防火を管理する人の選任
- 消防計画を作る
- 定期的な避難訓練の実施
- 火災報知器の設置
など、万が一の事態でも被害を最小限に食い止める対策を用意しておくことも、安全性を保つための要件です。
専門性が高く信頼のおけるサウナ事業者を選ぶ
サウナを導入する際の業者選びも重要なポイントです。まず導入時はサウナに対しての知見や技術を持った専門性が高い業者を選ぶようにしましょう。サウナの設置には一般的な建築物とは違ったノウハウが必要なため、経験のある業者がおすすめです。
また導入時だけでなく、メンテナンスやトラブルへの対応といったアフターサービスが充実している業者を選んでおくと、長く安心してサウナを使用できます。
国産のバレルサウナで安心安全なサウナ運営を
事業としてサウナ開業を目指す場合は、消防法の基準に則った設計や施工、オペレーションの構築が必要となります。熱源を使用するサウナは、取り扱いを誤ると事故や火災につながる恐れがあります。快適でリラックスした時間を楽しむ空間だからこそ、受け入れる側は安心安全につながるサウナ運営を心掛けたいものです。
ONE SAUNAでは純国産のバレルサウナを販売しています。純国産ならではの質の高い製造工程で安心安全なサウナ空間をご提案いたします。またサウナ導入後のメンテナンスをはじめアフターサービスにも対応。
バレルサウナの導入をご検討中なら、お気軽にONE SAUNAまでお問い合わせください。
■ONE SAUNAについて
ONE SAUNA は全国の生産地と連携し、国産木材でつくる地産地消のバレルサウナを提案しています。
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