サウナの歴史と入り方。基礎知識を完全ガイド
サウナの歴史と入り方。基礎知識を完全ガイド
2010年代から日本でブームを巻き起こしているサウナ。若者を楽しませる一時的な流行に留まらず、現在では世代を問わず幅広いユーザーが楽しむカルチャー(文化)として市民権を得ています。
今回はそんなサウナの歴史や種類、入り方といった基礎知識をまとめてご紹介します。サウナ初心者の方の入門書としてはもちろん、サウナをより深く楽しむための手引書としてもお役立てください。
サウナの歴史│発祥は北欧のフィンランド
サウナの歴史を紐解くと、北欧のフィンランドが発祥とされています。フィンランドといえば森や湖といった自然豊かな国ですが、冬は雪と寒風にさらされ、人々は厳しい寒さを凌ぐために知恵を絞りました。
そうした人々が編み出したのが、自然の窪地で暖を取るという方法。こうして厳しい冬を凌ぐようになると、人々は家と共に暖を取れる建物を作るようになります。これがサウナの起源とされています。
また、これ以外にも食料の貯蔵やスモークのための部屋を、いつの間にか沐浴する場所へと変化させるといった話もサウナの歴史としてよく知られるエピソードです。
2000年以上前から歴史があるため、今となってははっきりとした起源は定かではありません。しかし、フィンランドの人々にとってサウナはごく身近にあり、生活に深く息づいた重要な存在だった点は、間違いのない事実です。
だからこそ、現代に至ってもフィンランドではサウナが愛され、人々の暮らしに欠かせないものとして大切にされているのでしょう。
サウナの歴史や文化については、こちら「サウナーの「聖地」フィンランドのサウナ文化や歴史、種類を紹介」の記事でも詳しくご紹介しています。
日本では独自のサウナ文化が発展した
さて、日本でのサウナの歴史を紐解くと、第一次サウナブームは1960年代。1964年の東京五輪で、フィンランド選手団が選手村にサウナを持ち込んだのがきっかけで、日本でもサウナが広く知られるようになったのが定説です。
近年ではさらに日本サウナ史の研究が進み、戦前の1912年にはすでに日本にサウナブームが訪れていたとの説が見つかるなど、新たな歴史の発見も続いています。
第二次サウナブームは、1990年代。大規模なスーパー銭湯や温浴施設が人気を集め、これにあわせてサウナ人気が再燃しました。さらに2010年代からは現在まで続く第三次サウナブームが到来。エッセイや漫画、TVドラマをはじめ、メディアや有名人がこぞってサウナの魅力を発信し、新たなムーブメントを生み出しています。
第三次サウナブームで特徴的なのが、日本でこれまで定番だったドライサウナ(乾式サウナ)ではなく、スチームサウナ(湿式サウナ)が人気を集めている点です。実はドライサウナは日本独自で広まった文化で、フィンランドをはじめ北欧ではスチームサウナが主流。
これまでサウナは「熱い空間で我慢する」というイメージが強かった日本で、「ヘルスケアやアクティビティとして楽しむ」存在へとイメージが変化したのが、第三次サウナブームの大きな特徴です。
サウナブームについては、こちら「なぜサウナは人気なのか?ブームの理由を読み解く」の記事でもご紹介しています。
サウナの種類は?
サウナの種類は大きく「ドライサウナ(乾式サウナ)」と「スチームサウナ(湿式サウナ)」に分けられます。
ドライサウナは湿度が低く、高温でカラカラな状態なのが特長。これは日本で広まった独特の文化で、北欧をはじめ海外で主流となっているのが湿度が高い状態で楽しむスチームサウナです。スチームサウナでも有名なのがロウリュをして楽しむ「フィンランド式サウナ」。近年のサウナブームの主役とも呼べ、本場北欧の作法やテイストを積極的に取り入れる施設も増えています。
バレルサウナをはじめ多種多様なサウナが登場している
サウナ室の形状やデザインの種類も、近年は実に多様化しています。
樽型の形状が特徴の「バレルサウナ」は、スタイリッシュな見た目だけでなく屋外にも設置しやすいとして人気の種類に挙げられます。ロッジを改装したような「小屋サウナ」や、省スペースで一人でも楽しめる「ボックス型サウナ(サウナボックス)」をはじめ、「テントサウナ」も近年のサウナブームではトレンドの1つです。
またサウナと空間を組み合わせて楽しむ種類も増えており、コワーキングススペースにサウナを設置した「コワーキングサウナ」や、野球場にサウナを設置した「野球場サウナ」、船上でサウナを楽しめる「サウナ船」など、サウナが設置される場所もバラエティーが豊かになってきました。
「どんな」サウナを楽しむかだけでなく、「どこで」サウナを楽しむか考えるのも、現代サウナの魅力と言えそうです。
サウナの入り方は?
サウナの歴史や種類についてご紹介してきましたが、ここからはサウナの入り方について見ていきましょう。実際にサウナに入るには、どんな手順で入ればよいのでしょうか。
サウナに入るには6つのステップを押さえておこう
サウナの入り方では、次の6つのステップを押さえておくのがポイントです。
1.水分や塩分を補給する
2.体や頭を洗う
3.サウナに入浴する
4.かけ湯やシャワーで汗を流す
5.水風呂に入る
6.休憩スペースで休む
まず入浴前には脱水症状を起こさないために、水分をしっかり補給しておきましょう。スポーツドリンクや塩飴などで塩分を補給しておくのもおすすめです。
次に入浴前には体や頭をよく洗うようにしましょう。洗い終わったらタオルで水気を拭いておくのもマナーです。
サウナの入浴時間の目安は諸説ありますが、無理をせず自分で判断するのがおすすめです。特に初心者の場合は「何分」と決めておくと無理をしてしまい、体調を崩す恐れがあります。サウナはあくまでも自分のペースで安全に楽しむのを心がけてください。
サウナ室から出たら、まずはかけ湯やシャワーで汗を流しましょう。その後水風呂に数分入るのが基本的な流れです。ただ、水風呂が苦手な方は無理に入る必要はありません。かけ湯やシャワーで汗を流すだけでもOKです。
シャワーや水風呂が終わったら、外気浴スペースや休憩スペースに座ってゆっくり心身を休めましょう。
この一連の流れをサウナでは1セットと呼び、2~3セットほど繰り返します。もちろんこれも好みや体調に合わせて回数を調整し、無理なく自分のペースで楽しむようにしてください。
体調管理やマナーを知っておくのも大切
サウナの入り方でも触れましたが、サウナに入浴する際は体調管理をしっかり心がけましょう。
初心者で慣れていない方はもちろんですが、サウナ好きの方でもその日の体調が優れないようなら回数や時間を調整するほか、キャンセルする判断も大切です。またアルコールを摂取した状態での入浴は、脱水症状を引き起こしやすいだけでなく誤って転倒するといった事故につながりかねません。アルコールを摂取しての入力は避けるようにしてください。どんなときでも、「無理せず自分のペースで楽しむ」のが第一です。
また快適にサウナを楽しむには、利用者同士がマナーを守りあうのも大切です。「体や頭を洗い、清潔な状態で入浴する」「サウナ室では大声で会話しない」「室内では汗がつかないようタオルを敷いて座る」といったマナーを覚えておくと、誰もが気持ちよい状態でサウナを楽しめます。
サウナをもっと楽しむ。知っておきたい3つの用語
最後にサウナをより楽しむために覚えておきたい3つの用語をご紹介します。
ロウリュ
サウナ室内で熱せられたサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させる入浴方法のことをいいます。
フィンランド式サウナではロウリュがあるのが当たり前。日本では自動で水をかけるオートロウリュのサウナストーブも多いですが、本場では利用者自らが水かけるセルフロウリュがお馴染みとなっています。
最近ではこうした本場の作法や習慣を楽しめるセルフロウリュ可能な施設が増えており、日本でもロウリュ文化が広まっているといえます。
ロウリュについての詳しい解説は、こちら「サウナの魂・ロウリュとは?効果や入り方の注意点を解説」の記事も参考にしてください。
アウフグース
アウフグースとは、ロウリュによって発生した蒸気を、施設のスタッフがタオルなどであおぎ、入浴者に熱風を送るサービスのことをいいます。ドイツ発祥の文化で、熱風を全身で体感でき、一気に汗が噴き出すような爽快感が醍醐味です。
このアウフグースのパフォーマンスを競う「ショーアウフグース」という文化もあり、世界大会が催されるほど。またアウフグースを行うスタッフを「熱波師」と呼び、人気の熱波師を目当てにサウナやイベントを訪れるといった文化も人気を博しています。
アウフグースについては、こちら「アウフグースの意味とは?ロウリュとの違いや楽しむポイントを解説」の記事でも詳しくご紹介しています。
ヴィヒタ(ウィスキング)
ヴィヒタとは、フィンランド式サウナで使用する白樺の枝葉を束ねたアイテムです。
白樺は爽やかな香りが特徴で、水に浸したヴィヒタで全身を叩くようにして使用することで、血行促進や発汗といった健康増進効果を促すことができます。この施術のことをウィスキングと呼び、アウフグース同様にウィスキングが用意されている施設は、本格的な施術を体験できるとして人気を集めています。
ヴィヒタについては、こちら「ヴィヒタで楽しむ上質なサウナ体験|効果や使い方をご紹介」の記事でもご紹介しています。
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今回はサウナの歴史や入り方、知っておきたい用語などをまとめてご紹介しました。サウナは北欧・フィンランドで発祥し、2000年以上の歴史があります。現在では伝統的なサウナはもちろん、よりエンターテイメント性やアクティビティ性を重視した施設も増えており、楽しみ方の幅が一気に広がりました。
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